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トレーニングの折り返し地点にたって

2006年8月開始
岩本 莉依

Campus California TG(CCTG)に温かく迎えられてから早くも3ヶ月がたちました。日本にいると決して経験できないような日々。また“普通の留学”とは一味もふた味も違うCCTGでの生活は、あっという間に過ぎ去った3ヶ月だったと感じる一方で、まだ3ヶ月しか経っていないのかと思うほど中身の濃い毎日です。何から話したらいいのか、どう伝えたらいいのか悩むところですが、とりあえずわたしがこのプログラムに参加しようと思った経緯と、ここで体験して感じたことをお伝えしようと思います。
わたしは大学で開発、国際協力、援助、環境について勉強しています。大学最後の一年を迎えるにあたり、留学か海外ボランティアに参加したいと考えていました。実際に現場で活動して自分がどれだけ開発分野に向いているのか、また実際の開発途上国の状況を肌で感じて、一人でも多くの人に世界の現状を知ってもらいたい。そう思って海外ボランティアに参加しようと検索しているときに、このプログラムと出会いました。このプログラムでは実際に開発途上国で活動する前に事前研修が行えること、様々な国からの参加者とともに勉強が出来ること、アフリカでのボランティアの後に事後研修期間が設けられていること、また参加費も比較的良心的だったことなどからこのプログラムに参加することに決めました。
ここはいわゆる“学校”“大学”ではありません。ボランティアを養成するNPO組織です。そのため、カリキュラムは組まれているのですが、基本的には自分の興味あること、自分がアフリカでつくプロジェクトで必要と思われる勉強を自分で進めていかなければなりません。とはいえ何も題材がないというわけではなく、DMMというデータベースや本を使って勉強を進めていきます。DMMには興味深い内容から思わず笑ってしまうようなおもしろいトピックまで数え切れないほどの課題が組み込まれています。また学校で受けるような授業も用意されています。内容の一部を紹介すると、アフリカの歴史、HIV/AIDS、開発と世界の現状など、基本的な知識からアフリカでのボランティアに向けた実践的な情報まで学習することができます。
実践的な活動の一つとして、Action Week というものが設けられています。これは自分たちで活動場所や内容、目標を自由に設定し、計画を立て、何か行動を起こすという週です。普段の授業や勉強から決して学ぶことのできないような様々なことを学ぶことができます。
CCTGのあるここEtnaの町は山々に囲まれた自然豊かなところに位置しています。週末にはハイキングに出かけたり、キャンプをしたり、スポーツの時間には川に飛び込んだりします。また地域との交流も積極的で、子どもたちと交流したり、地域の催し物に参加したりもしました。
その他の経験として、わたしたち8月チームは幸運にも(?)CCTGの姉妹校であるIICDマサチューセッツ校主催のオリンピック大会に参加するため、車でアメリカ大陸横断の旅を果たすことができ、IICDマサチューセッツ校、IICDミシガン校の人々と交流する機会に恵まれました。また、この11月にはIICDミシガン校で開かれる“Development Conference”に参加します。このように不定期ながら姉妹校との交流も盛んに行われており、同じ志を持った多くの仲間と出会うことができます。

この3ヶ月間での一番大きな挑戦といえばやっぱり募金活動でしょう。慣れない英語で知らない人に話しかけ、自分が今やっているこの活動を理解してもらい、募金を募ります。または各商店を回ってオーナーと交渉したりもします。この挑戦は決して容易ではありませんが、気づかされるもの、得られるものはとても大きいです。時には拒絶されたり否定されたりすることもありますが、それ以上に素敵な人々と出会うことができ、会話をすることの楽しさに気づかされました。また自然と英語力が身につきます。挑戦した分自分の能力の広さに驚きました。そして何よりも、仲間の大切さを痛感します。この活動は決して一人ではできません。これは単なる資金集めの活動ではなく、訓練の一環だと実感します。

この3ヶ月間で学んだこと。授業や勉強で得た知識はもちろんですが、それ以上に“人”と“挑戦”について学んだ日々でした。チームや仲間、先生との関わりを始め、自分について考える機会が多かったように思います。いかにチームを盛り上げ、自分を盛り上げていくか、積極的な気持ちを持ちつづけて物事に取り組むかによって結果が大きく変わることを実感しました。CCTGの良いところは、勉強面だけではなくCCTGでの生活全てがアフリカに向けた訓練につながっているところだと思います。様々な文化背景を持つ仲間と共同生活を送ることは、たくさんの発見があり、楽しい反面、必ずしも易しいことばかりではありません。その中で自分を知り、どのように人と付き合っていくか。ここCCTGでの生活・訓練は自分への挑戦が次々と用意されているとてもよい場所だと思います。

わたしは、アフリカはモザンビークの首都にある寄宿学校/職業訓練校でのプロジェクトに参加することになりました。そこでは英語やその他の授業をもったり、イベントの企画、HIV/AIDSに関するクラブ、また地域で活動したりする予定です。モザンビークはポルトガル語が公用語なので、現在、英語を伸ばす一方でポルトガル語も学んでいます。ポルトガル語もアフリカでのプロジェクトに向けた勉強も、まだまだ不十分です。残りたったの3ヶ月でアフリカ行きに向けて準備万端にできるのかという不安もありますが、残された3ヶ月、後悔することのないようにしっかり目標をみすえて取り組んで行きたいと思います。
わたしの経験談はいかがでしたでしょうか?まだ訓練期間の半分しか経験していませんが少しでも参考になれば幸いです。このプログラムに興味がわきましたか?質問がでてきましたか?思い立ったらまず行動!遠慮なくコンタクトを取ってみてください。あなたの一歩をお待ちしています。


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